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若年性更年期ってあるの!?

近年では、若い男性(20〜30代)でもテストステロンが低下しているケースが増えており、専門家の間でも問題視されています。

☞なぜ若いのにテストステロンが減るの?
本来、テストステロン(男性ホルモン)は20代をピークに徐々に減っていくものですが、現代の生活環境や栄養状態がそれを前倒ししているのです。

若年男性のテストステロン低下の主な要因:

要因内容
スマホ・パソコン時間の長時間化ブルーライトや座りっぱなしがホルモンと自律神経を乱す。
化学物質(環境ホルモン)プラスチックや加工食品に含まれる成分が、テストステロンを妨害することも。
慢性的ストレス テストステロンの分泌を抑制コルチゾール(ストレスホルモン)とのバランスが崩れる。
睡眠不足睡眠中に分泌されるホルモンの減少。特に深い睡眠が不足すると影響大。
栄養不足亜鉛・ビタミンD・たんぱく質不足により、テストステロンの“材料”が足りない。
運動不足過剰な有酸素運動 筋肉の少なさや過剰な運動は、ホルモンに悪影響。

🔹若年性LOH症候群という概念も
40代以上が対象とされてきた「LOH症候群(男性更年期障害)」が、今や20〜30代でも同様の症状として報告されるようになっています。

若い男性に見られる主な症状:
★朝起きられない・眠っても疲れが取れない

★やる気が出ない・仕事に集中できない

★性欲の低下・ED(勃起不全)

★うつ気味・イライラ

★筋力低下・体脂肪増加

これらは、「気のせい」「性格の問題」ではなく、体の内側のホルモンや栄養の乱れから来ている可能性があり,
以下のような血液・唾液検査を活用し、若い男性の体調不良の原因を見える化できます:

・亜鉛・ビタミンD・フェリチン(貯蔵鉄)

・インスリン・血糖値・肝機能

副腎機能(コルチゾール分泌)など

まとめ:年齢に関係なく「男性ホルモンの不調」は起こります
「まだ若いから大丈夫」と思っていても、体は正直です。
テストステロンが減ってくると、心と体の両方に“なんとなく調子が悪い”症状が出てきます。

それを早めにキャッチして整えることが、将来の健康にもつながります。

執筆者

梶 尚志

執筆者

梶 尚志

総院長 / 七夕医院

医療法人梶の木会総院長 梶 尚志
分子整合栄養医学(オーソモレキュラー医学)に出会い、「人間の体は全て栄養からできている」という原理原則を学び、「薬を使わない治療、栄養療法」を実践、小児の不登校や発達障害、そして、女性の不定愁訴や不妊症、男性更年期といった、通常の治療ではなかなか解決できない悩みを解決。

取得資格

医学博士 / 日本内科学会 認定総合内科専門医 / 日本腎臓学会 認定腎臓専門医 / 日本プライマリ・ケア連合学会 認定医・指導医 / 日本抗加齢医学会 専門医 / 日本医師会 認定産業医 / 日本医師会 認定健康スポーツ医 / オーソモレキュラー・ニュートリション・ドクター(OND)