大人の引きこもり
大人の引きこもり、もしかすると“栄養不足”が関係しているかもしれません。
~ご家族の「なぜ?」に医師としてお答えします~
こんにちは。七夕医院 名古屋院です。
この記事をご覧の方は、おそらくご家族に引きこもりの状態にある方がいて、
「どう接すればいいのか分からない」
「このままでいいのだろうか…」
と不安を抱えていらっしゃるかもしれません。
そして、「怠けているだけでは?」「精神的な問題だろうか?」と悩んでこられたことでしょう。
でも実は、引きこもりの一因として“栄養のアンバランス”が関係している可能性があるのです。
1. 引きこもりの原因は、精神だけでなく「体の中」にあることも
「引きこもり」は、厚生労働省でも社会的な課題として扱われており、
に40〜50代の“中高年の引きこもり”が増えているといわれています。
その背景には以下のような要因が複雑に絡んでいます
①学業・就職でのつまずき
②人間関係やいじめの経験
③家族との関係性
④発達特性やうつ状態
ただ、これらの心理的・社会的要因と並んで、近年注目されているのが
「栄養状態の乱れ」による神経伝達やホルモンバランスの機能不全です。
2. “やる気が出ない”は、甘えではなく“栄養不足”のサインかもしれません
引きこもりの方によく見られる次のような状態:
✅やる気が出ない
✅朝起きられない
✅イライラ・不安感が強い
✅寝つきが悪い・昼夜逆転
✅何をするにも疲れる
これらの背景に、鉄、亜鉛、ビタミン、たんぱく質、オメガ3脂肪酸などの栄養素の不足があることがわかってきました。
特に以下のようなパターンは要注意です:
栄養素 | 不足時の影響 | 代表的な食品 |
鉄分 | 疲れやすい、思考力低下、うつ傾向 | 赤身肉、レバー、卵 |
ビタミンB群 | 神経過敏、不眠、不安感 | 豚肉、納豆、葉物野菜 |
亜鉛 | 無気力、感情の不安定 | 牡蠣、牛肉、ナッツ類 |
DHA・EPA | 思考の鈍化、感情コントロール低下 | 青魚、えごま油 |
たんぱく質 | セロトニン・ドーパミン不足 | 肉、魚、大豆、卵 |
3. 食事だけでは補えない「かくれ栄養失調」にご注意を
「ちゃんと食事はしているのに…」
「好きなものは食べている」
そういったケースでも、食事内容に偏りがあると必要な栄養が届いていないことが多くあります。
特に以下のような食習慣は、引きこもり状態を悪化させやすい傾向にあります:
✅インスタント食品・パン・白米中心
✅食事が1日1回以下
✅甘い飲料やスナック菓子の頻度が高い
✅野菜・魚・肉をほとんど食べない
これにより、“体は痩せていなくても栄養不足”という「かくれ栄養失調」になってしまいます。
4. 七夕医院 名古屋院での栄養療法とは?
当院では、引きこもり状態の方に対しても、
「まずは体の状態を整えること」を重視したサポートを行っています。
🩺 STEP1:70項目以上の血液検査で体の中を“見える化”
★鉄・亜鉛・ビタミン・血糖・肝機能・腸の炎症マーカーなどをチェック
🍽 STEP2:不足している栄養を、食事+サプリメントで補う
★栄養カウンセラーが 好き嫌いや食事習慣に合わせて無理のない改善を提案
📈 STEP3:医師・栄養カウンセラー(管理栄養士)が定期的に伴走し、変化を共有
★ 少しずつ行動力や生活リズムが整っていくことを目指します
5. ご家族だけで抱え込まないでください
引きこもりのご家族に対して、
「どう声をかけたらいいか分からない」
「このままずっと家にいるのでは…」
と不安を抱えていませんか?
私たちは、ご家族の気持ちや状態に寄り添い、「体から整える提案」をします。
医師と栄養カウンセラー(管理栄養士)が連携し、ご本人に無理のないアプローチを心がけています。
まずはご家族だけでも相談にお越しいただいて構いません。
📝まとめ|「動けない」は、体の不調かもしれない
大人の引きこもりには、精神的・社会的な背景だけでなく“栄養の乱れ”が関係していることがあります鉄・亜鉛・ビタミンなどの不足により、気力や思考力が低下し「外に出られない」状態に
七夕医院名古屋院では、診断名にとらわれず、“体の内側から”整える医療を行っています。