コラム

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『適応障害』と診断されて周りとうまくいかない

〜「自分が弱い」わけではない。体の栄養状態の問題?〜

こんにちは。七夕医院 名古屋院です。
この記事をご覧になっている方の中には、すでに「適応障害」と診断され、

  • 職場が合わないと感じて転職を繰り返している
  • 新しい環境に慣れるのが極端に難しい
  • 仕事中に動悸・吐き気・涙が出る
  • 「もうどこで働いても無理かもしれない」と感じている

そんなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

その“つらさ”、精神論ではなく、体の中からのサインかもしれません。

1. 適応障害とは?うつ病との違いは?

適応障害は、ある特定のストレス(例:人間関係・異動・転職・就職)に反応して、
■ 不安感
■ 抑うつ気分
■ 不眠
■ 倦怠感
などの心身の症状が起こる状態です。

うつ病との違いは、「原因となるストレスがはっきりしている」こと。
ただし、放っておくとうつ病に移行することもあり、決して「軽い病気」ではありません。

2. 適応障害になりやすい人の傾向とは?

  • 真面目で責任感が強い
  • 周囲の目を気にしやすい
  • 頑張りすぎて自分の限界に気づけない
  • 過去に不登校や対人不安があった
  • 慢性的に疲れている・寝てもスッキリしない

そして実は、このような方の中に、「かくれ栄養失調」の方が多く見受けられます。

3. 「心の問題」ではなく「脳が疲れている」だけかもしれません

脳は、鉄・亜鉛・たんぱく質・ビタミンなどの栄養を材料にして、
セロトニンやドーパミンといった**“心の安定に関わる神経伝達物質”**をつくっています。

栄養が不足すると、以下のような状態に:

不足栄養素症状や影響含まれる食材
鉄分倦怠感・抑うつ・不眠レバー、赤身肉、ひじき
ビタミンB群不安感・疲れやすい・神経過敏豚肉、卵、納豆
亜鉛イライラ・不安・無気力牡蠣、牛肉、大豆
たんぱく質セロトニン不足→落ち込みやすい肉、魚、豆腐
DHA/EPA感情コントロール低下・思考力低下青魚、アマニ油

適応障害=心が弱い、ではありません。
それは、**「脳が必要な材料を失って、正常に働けなくなっている状態」**かもしれないのです。

4. 転職を繰り返してしまうのは、「合わない職場」だけが原因じゃない?

「この職場も合わなかった」
「また失敗してしまった」
「自分に社風が合わないのかも」

そう感じる前に、体の土台=栄養状態が崩れていないかをチェックしてみませんか?

栄養の不足が続いていると、

  • ストレス耐性が落ちる
  • ネガティブな情報ばかりに反応する
  • 感情がコントロールしづらい
  • 睡眠が浅くなり、さらに疲労が蓄積

→ 結果として「また辞めたくなる」状態に。

「転職を繰り返す」ことを責める必要はありません。
でも、“何度も同じ苦しみを味わっている”なら、内側から見直すタイミングかもしれません。

5. 七夕医院名古屋院での栄養療法とは?

当院では、精神的な症状に対して「脳に必要な栄養を補う」アプローチを行っています。

🩺 STEP1|70項目以上の血液検査で状態を“見える化”

→ 鉄・フェリチン・亜鉛・ビタミン・血糖・腸内環境・炎症などを評価

🍽 STEP2|不足栄養素を、食事+サプリメントで補うご提案

→ コンビニ中心の食事や外食が多くても、無理なく続けられるプラン

📈 STEP3|医師と栄養カウンセラー(管理栄養士)が二人三脚でサポート

→ メンタル面の波も見守りながら、長期的な改善を支援

6. 「薬だけでは変わらなかった」あなたへ

当院では、

  • 抗うつ薬を飲んでも改善しなかった
  • 薬はなるべく使いたくない
  • 医師に「様子を見ましょう」としか言われなかった

そんな方々から多くのご相談を受けています。
そして、体を整えることで、気持ちにも変化が現れるケースが多数あります。

📝まとめ|「あなたのせい」じゃない。「体の声」を聴いてあげてください。

  • 適応障害の背景には、栄養不足や慢性疲労が隠れていることがあります
  • 鉄や亜鉛、ビタミンの不足は、感情のコントロールや気力に大きく影響します
  • 七夕医院名古屋院では、薬を使わず、食事から体の土台から整える医療を提供しています

執筆者

梶 尚志

執筆者

梶 尚志

総院長 / 七夕医院

医療法人梶の木会総院長 梶 尚志
分子整合栄養医学(オーソモレキュラー医学)に出会い、「人間の体は全て栄養からできている」という原理原則を学び、「薬を使わない治療、栄養療法」を実践、小児の不登校や発達障害、そして、女性の不定愁訴や不妊症、男性更年期といった、通常の治療ではなかなか解決できない悩みを解決。

取得資格

医学博士 / 日本内科学会 認定総合内科専門医 / 日本腎臓学会 認定腎臓専門医 / 日本プライマリ・ケア連合学会 認定医・指導医 / 日本抗加齢医学会 専門医 / 日本医師会 認定産業医 / 日本医師会 認定健康スポーツ医 / オーソモレキュラー・ニュートリション・ドクター(OND)