ADHD
集中できない・落ち着きがないのはなぜ?

- 話を最後まで聞けない
- 忘れ物が多い
- 宿題に集中できず時間ばかり過ぎる
- 順番を待てない、割り込みが多い など
これらの行動は、前頭前野(脳の司令塔)の働きに関係します。
この領域の「神経伝達物質」がうまく機能しないと、「待てない・聞けない・考えられない」状態になってしまうのです。
ADHD傾向と診断される前に知ってほしいこと
ADHD(注意欠如・多動症)と診断されるお子さまの中には、鉄・亜鉛・マグネシウム・ビタミンB群など、脳機能に関わる栄養素が不足しているケースが多く見られます。
これらの栄養素は、ドーパミンやノルアドレナリンの生成に必須です。
脳の神経伝達物質と栄養の関係
神経伝達物質 | 主な役割 | 必要な栄養素 |
---|---|---|
ドーパミン | やる気・集中・達成感 | 鉄、亜鉛、チロシン、ビタミンB6、マグネシウム |
ノルアドレナリン | 注意力・危機感 | ビタミンC、銅、B群 |
セロトニン | 安心感・情緒の安定 | トリプトファン、ビタミンB6、鉄、マグネシウム |
栄養が不足していれば、「やる気スイッチ」が入らないのは当然のこと。
まずは「脳の材料」を整えることが重要です。
オーソモレキュラー療法で整える「集中力の回路」
当院では、下記のようなプロセスでお子さまの集中力・行動傾向の改善をサポートします。
血液検査で「脳と体のガソリン不足」を可視化
- 鉄・亜鉛・ビタミンB群などの状態を検査
- 栄養不足・隠れた脳の炎症状態を解析
食事の見直しと親子でできる工夫
朝食の重要性・間食の工夫・糖質制限のバランスなど
安全性に配慮したサプリメントの提案
小児対応のサプリメントのご提案
実際の改善例とご家族の声
7歳男児|多動・落ち着きのなさ・甘いもの中毒
血液検査で鉄・B6・亜鉛が低値。糖質中心の間食を指導し、サプリメントによる栄養補助で1か月後には「椅子に座って話を聞けるようになった」と学校の担任から報告。
10歳女児|注意力散漫・毎日忘れ物
ビタミンB1・B6・D欠乏がみられた。食事改善とサプリで本人の自覚も高まり「スケジュール管理ができるようになった」。
診療の流れと通院のイメージ
- 初回カウンセリング+血液検査と栄養解析
- ホルモン・代謝・栄養・腸内環境の総合分析
- 個別の食事・栄養プランの設計
- 必要な栄養補助食品(サプリメント)の提案とフォローアップ
よくある質問(FAQ)
Q1. 薬を使わずに治療できますか?
栄養からのアプローチは非薬物的介入のひとつです。薬との併用、または薬を減らしていきたい方にも対応しています。
Q2. 食事が偏っていて改善できるか不安です。
無理のない範囲での提案をいたします。小学生でも自分で選べるようになる工夫もお伝えします。
Q3. 学校に診断書やアドバイスは出せますか?
ご希望があれば、医師が書面対応いたします(有料)。
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執筆者


執筆者
総院長 / 七夕医院
医療法人梶の木会総院長 梶 尚志
分子整合栄養医学(オーソモレキュラー医学)に出会い、「人間の体は全て栄養からできている」という原理原則を学び、「薬を使わない治療、栄養療法」を実践、小児の不登校や発達障害、そして、女性の不定愁訴や不妊症、男性更年期といった、通常の治療ではなかなか解決できない悩みを解決。
取得資格
医学博士 / 日本内科学会 認定総合内科専門医 / 日本腎臓学会 認定腎臓専門医 / 日本プライマリ・ケア連合学会 認定医・指導医 / 日本抗加齢医学会 専門医 / 日本医師会 認定産業医 / 日本医師会 認定健康スポーツ医 / オーソモレキュラー・ニュートリション・ドクター(OND)