夜尿症
夜尿症とは?|7歳以上でも続く「おねしょ」の正体
夜尿症とは、5歳を過ぎても夜間の排尿が月1回以上、3ヶ月以上続く状態を指します。
とくに7歳以上で「ほかのことは何でもできるのに、夜だけ…」という場合、ホルモンや神経、睡眠サイクルの未成熟が関係していることが多いです。
- 「甘え」ではありません
- 「叱っても改善しません」
- 「本人も自信をなくしがちです」

なぜ夜尿症が起こるのか?|ホルモンと自律神経の未熟さ
排尿のコントロールは、次の3つの要素が連携して初めてうまく働きます。
要素 | 働き | 関連する栄養素 |
---|---|---|
抗利尿ホルモン(バソプレシン) | 尿量を抑える | たんぱく質、亜鉛、ビタミンB6 |
睡眠ホルモン(メラトニン) | 深く安定した眠りを作る | トリプトファン、鉄、ビタミンB群 |
自律神経 | 尿意・膀胱の収縮を調整 | ビタミンC、マグネシウム、ビタミンD |
食事と栄養の乱れが「夜の排尿」に影響する理由
- 朝ごはんを抜いている → 血糖が安定せず交感神経優位に
- 甘い物や冷たい飲料が多い → 体温低下・膀胱の過敏性
- 野菜だけ、果物だけ → たんぱく質不足でホルモンが作れない
- 睡眠サイクルが不規則 → メラトニン生成が乱れる
体が整えば、夜のコントロール力も整うのです。
オーソモレキュラー療法で整える「夜間コントロール力」
栄養状態をチェックして“原因を見える化”
- 血液検査でホルモン合成に関わる栄養素(鉄・亜鉛・B群・Dなど)を評価
- 睡眠・自律神経・腸内環境の状態もヒアリングで把握
食事と生活リズムの改善指導
- 朝食にたんぱく質を「ちょい足し」するだけで変化が出るケースも多数
- 甘味・冷飲料・ジュースをやめさせるのではなく、「代替案」を提供
必要に応じた安全なサプリメント
- 鉄・亜鉛・ビタミンB群などを、子どもの状態に合わせて処方
- お子さまが無理なく続けられる形状や味も選べます
改善事例と親御さんの声
小学2年 男児|週5回以上の夜尿+自己肯定感低下
血液検査で鉄・ビタミンD・B6が低値。3ヶ月の栄養介入と生活習慣の見直しで、週1回に頻度が低下。半年後には“おむつ卒業”し、本人の表情も明るく。
保護者の声
「それまで“またか…”と怒ってばかりでした。でも“体の中の問題だった”とわかって、接し方も変わりました。」
よくある質問(FAQ)
Q1. 小児科では「時間が経てば治る」と言われましたが?
自然経過を待つ方法もありますが、早期の栄養介入で自己肯定感を保ったまま改善が見込めます。
Q2. サプリメントは必須ですか?
栄養状態によっては食事だけで大きく改善することもあります。状態に応じてサプリメントも選択肢のひとつとなります。
Q3. 保育園・学校への説明などはありますか?
ご希望に応じて医師の診療情報提供書も作成可能です。
執筆者


執筆者
総院長 / 七夕医院
医療法人梶の木会総院長 梶 尚志
分子整合栄養医学(オーソモレキュラー医学)に出会い、「人間の体は全て栄養からできている」という原理原則を学び、「薬を使わない治療、栄養療法」を実践、小児の不登校や発達障害、そして、女性の不定愁訴や不妊症、男性更年期といった、通常の治療ではなかなか解決できない悩みを解決。
取得資格
医学博士 / 日本内科学会 認定総合内科専門医 / 日本腎臓学会 認定腎臓専門医 / 日本プライマリ・ケア連合学会 認定医・指導医 / 日本抗加齢医学会 専門医 / 日本医師会 認定産業医 / 日本医師会 認定健康スポーツ医 / オーソモレキュラー・ニュートリション・ドクター(OND)