男性更年期(LOH症候群)
男性更年期(LOH症候群)とは?
男性ホルモン「テストステロン」の減少により、心身にさまざまな不調が現れる状態を指します。
主な症状

- 疲れやすい/集中力が続かない
- イライラ/気分が沈む/無気力
- 勃起力・性欲の低下
- 肩こり・筋力低下・腹部肥満
- 不眠・夜間の目覚め・日中の眠気
「年齢のせい」ではなく「体内のホルモンと栄養の問題」です。
40代から始まる「ホルモン・ストレス・栄養」のトライアングル
男性は30代後半から徐々にテストステロンが減少し、40〜50代で急激に心身の変化を感じる方が増加します。
- ストレス → 副腎疲労 → テストステロン低下
- 食生活の乱れ → 亜鉛・ビタミンB6の欠乏 → ホルモン合成障害
- 長時間労働+睡眠不足 → 自律神経失調+慢性炎症
こうした要因が複合的に影響するため、「数値は正常範囲内」と言われても不調が起きるのです。
テストステロンと栄養素の密接な関係
テストステロンを体内で作り出すには、以下の栄養素が不可欠です。
栄養素 | 主な役割 |
---|---|
亜鉛 | テストステロン合成の必須ミネラル/抗炎症作用 |
ビタミンD | 精子形成・筋肉の維持/テストステロン受容体の活性化 |
ビタミンB6・マグネシウム | 神経伝達の安定化/副腎機能を支える |
たんぱく質 | ホルモン・酵素・神経伝達物質の原料 |
コレステロール | 性ホルモンの材料(極端なコレステロール制限は逆効果) |
当院のオーソモレキュラー的アプローチ
血液検査とストレス・ホルモン解析
- フェリチン/テストステロン/CRP/肝機能/副腎機能マーカーなどを総合分析
- 栄養解析レポートで「隠れた栄養失調」や慢性炎症を可視化
食事・生活改善+サプリメント指導
- 「朝食にたんぱく質」「夜はマグネシウムリッチ食」など個別設計
- 必要に応じて、精製度の高い医師監修サプリメントを処方
メンタルケアとの併用も可能
- ストレス性うつ・パニック・不安症状がある方も対応
- セロトニンやGABAの材料補給で“焦り・不安”の軽減へ
実際の改善事例
48歳 会社員男性|主訴:疲労感・性欲低下・集中できない
- 血液検査:亜鉛・ビタミンD・B6・たんぱく質低下、副腎機能軽度低下
- 栄養療法+生活リズム改善(昼のカフェイン制限、週2回運動)
- 約3ヶ月で性機能と集中力が改善。日中の眠気も激減。
本人の声
「仕事も家庭も限界…と思っていた自分に、身体からの“黄色信号”が出ていたと気づけました。」
よくある質問(FAQ)
Q1. 泌尿器科での治療と併用できますか?
はい。ホルモン補充療法(HRT)や漢方との併用も可能ですが、ホルモン補充療法は精巣の萎縮を来す可能性があるため、短期治療をお勧めしています。
Q2. どれくらいで効果が出ますか?
早い方で1ヶ月、平均して3〜6ヶ月で変化を実感される方が多いです。
Q3. サプリメントだけ購入できますか?
医師の診断のもとで必要と判断された場合に限ります。初回は必ずカウンセリングと栄養解析検査を受けていただきます。
執筆者


執筆者
総院長 / 七夕医院
医療法人梶の木会総院長 梶 尚志
分子整合栄養医学(オーソモレキュラー医学)に出会い、「人間の体は全て栄養からできている」という原理原則を学び、「薬を使わない治療、栄養療法」を実践、小児の不登校や発達障害、そして、女性の不定愁訴や不妊症、男性更年期といった、通常の治療ではなかなか解決できない悩みを解決。
取得資格
医学博士 / 日本内科学会 認定総合内科専門医 / 日本腎臓学会 認定腎臓専門医 / 日本プライマリ・ケア連合学会 認定医・指導医 / 日本抗加齢医学会 専門医 / 日本医師会 認定産業医 / 日本医師会 認定健康スポーツ医 / オーソモレキュラー・ニュートリション・ドクター(OND)