朝起きられない / 不登校・ひきこもり

「怠けている」のではなく、「起きられない」
「学校に行きたくないのではなく、体がついてこない」
「朝になると頭痛やめまいで起き上がれない」
「本人もつらそうなのに、検査では異常なしと言われた…」
それは、自律神経の乱れと栄養バランスの崩れによって起こる「起立性調節障害(OD)」の可能性があります。
当院では、薬に頼る前にできる「からだの土台=栄養」からのアプローチを提案しています。
起立性調節障害とは?
起立性調節障害(Orthostatic Dysregulation)は、小学校高学年から高校生までの思春期の子どもに多くみられ、次のような症状を特徴とします。
代表的な症状
- 朝起きられない/午前中ずっとだるい
- 起立時のめまい・ふらつき・動悸
- 頭痛・腹痛・食欲不振
- 気分の落ち込み/不安感
- 夜型生活/生活リズムの乱れ
多くは「自律神経の調節障害」によるものであり、精神的なものと誤解されやすい病態です。
原因は「心」ではなく、「体内の栄養アンバランス」
子どもたちのからだは、思春期に大きく変化します。
その際、必要な栄養素(ビタミン・ミネラル・たんぱく質など)が不足すると、自律神経の安定性が崩れ、起床困難や不登校につながるのです。
血液検査で見える典型的なパターン(実例より)
症状 | 栄養学的背景 |
---|---|
朝起きられない | メラトニン合成不足(たんぱく質・B6・鉄)+副腎疲労(ビタミンC) |
めまい・立ちくらみ | 血圧調整ホルモン低下(ビタミンD・ナトリウム不足) |
不安感・涙もろい | セロトニン不足(トリプトファン・鉄・B6) |
低体温・冷え性 | 基礎代謝低下(鉄・B群・甲状腺ホルモン) |
著書でも紹介!「栄養と自律神経の深い関係」
『え、うちの子って栄養失調だったの?』では、起立性調節障害の子どもたちの共通点として、次のような栄養素の不足が繰り返し指摘されています。
- 鉄:脳への酸素供給とホルモン合成に必須
- たんぱく質:メラトニン・セロトニンの材料
- ビタミンB群:神経の電気信号の流れを整える
- ビタミンD:自律神経と免疫の安定化
「朝起きられないのは、心の問題ではなく「栄養失調のサイン」である」可能性があります。
オーソモレキュラー医学的アプローチとは?
私たちは、単に「症状を消す」のではなく、「からだの栄養状態を整えて自然に治る」ことを目指します。
当院の4ステップサポート
- 初診カウンセリング+栄養解析血液検査
- 結果に基づくオーダーメイドの食事・栄養プラン提案
- 必要に応じたサプリメントの活用(医師の監修下)
- 月1〜2回のフォローアップと経過観察
ご希望の方には「学校への説明文」や「家庭向けサポート資料」もお渡ししています。
改善事例
中学1年生Cさん(女性)
- 主訴:朝起きられず不登校・頭痛・倦怠感
- 血液検査:鉄・ビタミンD・B6著しく低下
- 栄養指導と生活習慣の改善により3ヶ月後、朝起床が可能に。半年で毎日登校することが可能となり、頭痛も消失。
よくあるご質問(FAQ)
Q1. 小児科や心療内科では「経過観察」と言われましたが?
体内の栄養不足は、採血しなければわかりません。診断名ではなくお子さんの「状態」にアプローチすることが必要です。
Q2. 食事だけで治りますか?
栄養状態によっては食事だけで大きく改善することもあります。状態に応じてサプリメントも選択肢のひとつとなります。
Q3. 学校の保健室登校でも通院できますか?
はい。学校と連携しながら進めることも可能です。
執筆者


執筆者
総院長 / 七夕医院
医療法人梶の木会総院長 梶 尚志
分子整合栄養医学(オーソモレキュラー医学)に出会い、「人間の体は全て栄養からできている」という原理原則を学び、「薬を使わない治療、栄養療法」を実践、小児の不登校や発達障害、そして、女性の不定愁訴や不妊症、男性更年期といった、通常の治療ではなかなか解決できない悩みを解決。
取得資格
医学博士 / 日本内科学会 認定総合内科専門医 / 日本腎臓学会 認定腎臓専門医 / 日本プライマリ・ケア連合学会 認定医・指導医 / 日本抗加齢医学会 専門医 / 日本医師会 認定産業医 / 日本医師会 認定健康スポーツ医 / オーソモレキュラー・ニュートリション・ドクター(OND)